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戦略級関ヶ原の合戦(野戦)ルールをアレンジしてみます

戦略級関ヶ原はゲームジャーナル2号の付録になっていたゲームで、西は田辺城から東は上杉・最上領まで、広い範囲での戦略的な機動を比較的簡単なルールで楽しめる好ゲームです。


発売は2002年ですので、もう18年前(2020年現在)ということになりますが、関ヶ原ゲームの中で一定の評価は得ているようです。


プレイ時間も概ね2時間~3時間程度とウォーゲームとしては手軽な範囲で、展開によっては1時間程度で終わってしまうこともあります。


さて本題ですが、今回はこの戦略級関ヶ原の合戦(野戦)ルールをアレンジしてみようという試みです。(攻城戦のルールに不満はありません)


と言ってもオリジナルに少し手を加えた程度です。根本から変えるような大きなものではありません。


オリジナルのルールは至極シンプルです。


互いに総大将の采配値(1~4の範囲で設定)と1個のダイス値を足したものを比べ、大きい方が一方的に攻撃します。同数の場合同時攻撃です。これをどちらかが退却・全滅するまで繰り返します。


この主導権をとった方が一方的に攻撃、というルールは例えば采配値4の真田昌幸軍2000が采配値1の徳川秀忠軍16000を寄せ付けず一方的に翻弄するといったロマンを再現するには適していますが、大群同士の戦いでは一方的になりすぎるきらいがあります。(個人の感想です)


このゲームでは1部隊が2ステップを持っていて、攻撃を受けたら即除去ではなく損耗状態となります。損耗状態になると野戦においては相手を攻撃することができなくなります。


例えば西軍6万対東軍8万の大群同士の戦いで、東軍が2回連続で主導権を取った結果、西軍2万(4万損耗状態)対東軍8万になって片方は無傷、といった極端な状況がうまれがちです。


西軍としては反撃できない損耗部隊ばかりとなって、これから主導権をとってもたいして反撃戦力が残っていません。


このように片方が無傷でもう片方がボコボコという状況を生まれにくくするためにルールをアレンジしてみようという訳です。


アレンジするにあたって参考にしたのは信長最大の危機(GJ別冊)のルールです。信長最大の危機の野戦ルールは概ね以下の通りです。


総大将の采配値(多分1〜3か4で設定)とダイス値の合計を比べて、その差が


+2  一方的に攻撃できる


+1 こちらの総大将が相手の総大将より采配値が高ければ一方的に攻撃、

   そうでなければ同時攻撃


+-0 同時攻撃


-1 こちらの総大将が相手の総大将より采配値が低ければ一方的に攻撃を受ける、

   そうでなければ同時攻撃


-2 一方的に攻撃を受ける


となります。一言でいうと戦略級関ヶ原より同時攻撃となるシチュエーションが増えています。(→この記述は一部訂正します。采配値が高い側から見ると、戦略級関ヶ原のルールより、信長最大の危機ルールの方が同時攻撃のシチュエーションが減ります。)


ここに更に手を加えたいと思います。新たに先制攻撃/反撃という概念を入れます。イメージとしては同時攻撃と一方的攻撃の間ですね。


西軍6万対東軍8万で、西軍側が先制攻撃権を取ったとします。西軍側は6万の兵で攻撃して3万の損害を東軍に与えました。東軍は損害適用後、5万の兵で反撃し、西軍に1万5千の損害を与えました。結果、西軍4万5千対東軍5万になりました。


こんな感じです。ということで先ほどのルールを以下のように変えたいと思います。


+2 一方的に攻撃できる


+1 こちらの総大将が相手の総大将より采配値が高ければ一方的に攻撃、

   そうでなければ先制攻撃(後、反撃を受ける)


+-0 同時攻撃


-1 こちらの総大将が相手の総大将より采配値が低ければ一方的に攻撃を受ける、

   そうでなければ先制攻撃を受ける(後、反撃できる)


-2 一方的に攻撃を受ける


これでもう少し野戦にシーソーゲーム感が出ればいいなと考えています。大きくゲームバランスが崩れるようなことはないのではないかと思っています。次回、記録を取ることができれば、このルールを試したプレイを投稿したいと思います。


注:基本的にオリジナルのルールに手を加えるのはあまり好きではないです。なぜなら、何回もテストプレイを繰り返して、様々なデザイン意図がある中でそのルールとなっていることを重視しているからです。と言いつつこの改変はアリな方ではないかと予感してます。


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